節約・投資

【脱・浪費癖】支出のコントロールを副業や資産運用より優先すべき3つの理由

なかなかお金が貯まらない人のマインドによくあるのが「もっと稼げたら貯金できるのに」という収入依存的な発想ではないでしょうか。

彼らは自分が毎月何にお金を使っているのかも見直さず、収入を増やすことに意識がいきがちです。

あなたも過去に一度はネットで副業や投資情報を検索したことがあるのではないでしょうか?

もちろん本業以外で収入源を作ることにはいくつもメリットがありますし、収入は多いほうが貯金するうえで有利なのは紛れもない事実です。

ただしいつまでも財布の紐をユルユル状態にしていては、きっと稼いだぶんだけ消費してしまいます。

穴の空いたバケツにどれだけ水を注いでもいっこうに満タンにならないのと同じことですよね。

 

もちろん私は(会社が禁止していようと)副業推進派なのですが、同じくらい…いやそれ以上に支出コントロールの重要性を訴えたいのです。

つまり節約です。

本記事では副業に興味がある人もそうでない人も、資産形成に支出コントロールをなぜ強く勧めるのか、節約のメリットを3つ紹介したいと思います。

 

支出コントロールを絶対にやるべき3つの理由

お金の管理に限らず食事やゲーム・YouTube動画の視聴時間….などのセルフコントロールは難しいと感じている人は多いですよね。

例えばダイエットしたいと考えている人は

  • 食べる量を減らす(食事制限)
  • 運動量を増やす(基礎代謝を上げる)

という2つの方法がありますが、前者の食事制限のほうが(意思が強ければ)簡単ですよね。

それでも目の前の誘惑に人は勝てないもの。

美味しそうなスナック菓子やシュークリームがあるとついつい手が伸びてしまいます。

 

節約も同じでお金を使わないという選択は簡単ですが、私たちの周りには誘惑が溢れていますよね。

歩いてすぐのところにはコンビニがあり、自宅にいてもスマホ1つあればたいていの買い物は簡単に済ませることができてしまいます。

よほど強い気持ちがなければ自分を抑えることはできません。

だけど衝動に負けて消費してしまったお金は働いてすぐに取り戻すことできるでしょうか?

現実的には難しいですよね。

だから多くの人は何年働いてもなかなか貯蓄を増やせずにいるのです。

自制心さえあれば節約は誰にでもできる、節約の大きなメリットを確認してみましょう。

 

1.毎月3万円稼ぐよりも3万円節約するほうが貯金は増やせる

収入を増やす努力は素晴らしいことですが実はお金を貯めたい場合、節約に力を入れたほうが効果が高いです。

というのも年収にもよりますが、せっかく本業や副業で収入を増やしても所得税や住民税も増えるため思ったほど手元に残らないケースがあるからです。

仮に年収400万円・独身の会社員が副業で月3万円を得たとしましょう。

どれくらい手取り金額を増やせるか想像できますか?

まず会社員としての給与について税額を算出してみましょう。

できるだけシンプルに説明するために、復興特別所得税や医療費・生命保険料控除など個別の事情は省略してますのでご了承ください。

①給与所得金額を求める。

※令和2年以降分、国税庁HPより

 

給与所得金額の計算は上の速算表を使えば簡単に求めることができます。

年収400万円なので上から3段目の「収入金額×20%+44万円」を採用しましょう。

給与所得控除額は124万円になりましたね。

したがって給与所得金額は400万円−124万円=276万円となります。

また計算式は省略しますが、社会保険料はおよそ62万円です。

※この社会保険料は副業が個人事業の場合、原則増えることはありません。

他に収入のない会社員の場合、税額計算の元となる所得金額は

所得金額=給与所得金額−所得控除(所得控除など)−社会保険料控除」という式を使います。

令和2年以降、年収2,400万円以下の基礎控除額は48万円となっています。

したがって課税所得金額は276万円−48万円−62万円=166万円です。

 

②所得税額を求める。

では先ほど求めた給与所得金額を元に所得税額を計算していきましょう。

※所得税の速算表、国税庁HPより

 

年収400万円・会社員の所得金額は166万円なので、表の1段目「所得金額×5%」を用います。

165万円×5%=8.3万円が実際に納める所得税額です。

③住民税額を求める。

住民税はどの地域でも一律に課税所得金額の10%を納めるのが原則です。

ただ住民税と所得税とではこの課税所得金額に違いがある点には注意が必要です。

所得控除の基礎控除部分の違い

・所得税・・・年収2,400万円以下は48万円

・住民税・・・一律に33万円

ですので課税所得金額は給与所得金額276万円−所得控除33万円−社会保険料控除62万円=181万円となります。

よって課税所得金額181万円×税率10%=住民税は18.1万円となります。

結果、所得税8.3万円+住民税18.1万円=26.4万円が納める税額です。

 

★副業で毎月3万円の収入を得ると税金はどうなる?

では上記の年収400万円の会社員が毎月5万円の副業収入があった場合どうでしょう?

この収入がどんな副業かによって計算方法は変わってくるので、とりあえずアルバイトの場合、個人事業の場合でみていきましょう。

例①パート・アルバイト収入のケース

例えば「週末だけ飲食店でアルバイトした」といったケースは給与所得に該当しますよね。

本業と同じ所得区分なのでまとめて計算してしまいましょう。

まず総収入は400万円+(3万円×12ヶ月)=436万円

給与所得金額は436万円−(436万円×20%−44万円)=304.8万円

→所得税の課税所得金額は304.8万円−(基礎)48万円-(社保)62万円=194.8万円

よって所得税額は194.8万円×5%=9.74万円

→住民税の課税所得金額は304.8万円−(基礎)33万円−(社保)62万円=209.8万円

よって住民税額は209.8万円×10%=20.98万円

合計9.74万円+20.98万円=30.72万円

本業だけの会社員の納税額が26.4万円なので差額は43,200円。

つまり毎月3万円アルバイトで稼ぐよりも月々26,400円の無駄を見直せば同じ効果が見込めるわけですよね。

 

例②副業で個人事業を行うケース

ネットオークションやライターなど副業の規模で行う場合の収入は雑所得に区分します。

毎月3万円の利益があったとしましょう。

会社員としての給与所得と副業としての雑所得は別々に所得金額を整理し、最後に課税所得を求めます。

まず給与所得金額は前述の通り276万円。

次に雑所得は3万円×12ヶ月=36万円。

他に経費があれば控除できますが、利益を収入とする前提条件で進めているためここでは36万円全額を雑所得とします。

2つの所得を合算すると276万円+36万円=312万円。

→所得税の課税所得金額は312万円−(基礎)48万円−(社保)62万円=202万円

よって所得税額は202万円×10%−9.75万円=10.45万円

→住民税の課税所得金額は312万円−(基礎)33万円−(社保)62万円=217万円

よって住民税額は217万円×10%=21.7万円

合計10.45万円+21.7万円=32.15万円

本業だけの会社員との納税額の差は57,500円。

アルバイトで収入を得るよりもやや税負担が大きいことがわかりますよね。

個人事業で月3万円の収入を得るのと月々2.5万円の節約はほぼ同じ効果という計算になります。

 

2.特別な才能や努力は不要、誰でもすぐ成果を出せる

さきほどアルバイトで月3万円の収入を得る例をあげましたが、本業で月20日以上働きながら、さらにアルバイトも…というのはかなりハードワークです。

仮に時給1,000円で働いたとして3万円稼ぐには30時間。

1日に7時間半労働だとすると、休日を4日も削って働くペースになるのでかなりキツいですよね。

「旅行代を貯めるために1ヶ月だけ」とか期間限定なら頑張れても、ずっと継続し続けるのは相当な忍耐力が求められます。

 

個人事業はもっと大変です。

「プログラミングができます」とか「スペイン語の翻訳できます」といった希少価値のあるスキルを持っていれば高単価な仕事はすぐに舞い込んでくるでしょう。

でもそうでない普通の人が一定の成果を上げるには多少時間と労力が必要になります。

そして大多数の人は事業が軌道に乗るまでに脱落してしまうのです。

その証拠にクラウドソーシングの例を紹介しましょうか。

私は以前、友人の勧めでランサーズを使ってライティング案件を受注していたことがあります。

取り組み始めて3ヶ月で年間の報酬上位20%にあたる「認定ランサー」というランクになりました。

しかし当時この3ヶ月間で私が得た報酬はたったの7万円。

1ヶ月平均2〜3万円しか稼げていないライターが上位20%という事実に驚きを隠せませんでした。


クラウドソーシング「ランサーズ」


何も特別難しい仕事ではありません。

いかに多くの人が軽い気持ちで個人事業に手を出しているか想像できますよね。

個人事業は他人に指示されて働くわけでもなく、個人の裁量で仕事の種類やボリュームを決める自由がある反面、期待した結果がすぐに表れなければ諦めてしまう人が続出する世界です。

 

一方、毎月3万円の節約は難易度が高いものでしょうか?

3万円と聞くとハードルが高そうに感じるかもしれませんが、家計を見直してみると案外みなさん削れる部分はいくつもあるんです。

  • 毎日のコーヒー、ジュース代・・・-110円×30日=3,300円
  • 平日のランチを外食→コンビニ、スーパーに・・・-200円×20日=4,000円

→家から弁当を持参する・・・さらに−200円×20日=4,000円

  • スマホの契約を大手から格安SIMに・・・−3,000〜5,000円
  • 友人とのランチを1回減らす・・・-1,500円
  • 飲み会を1回減らす・・・-3,000〜5,000円
  • 民間保険料の見直し(月1万円以上は不要)・・・-5,000〜10,000円

 

生活の基本的な部分だけでもこんなにあります。

他にもタバコ、ソシャゲ課金、ギャンブル、化粧品、お菓子、洋服代など人によっては見直す余地はいくつもありますよね。

初めはいろいろな面で制限を加えることに息苦しさを感じるかもしれません。

でも3ヶ月も続けてみると、その節約生活があなたのスタンダードに変わります。

可能な金額からでも始めてみましょう。

 

3.低コストの生活に慣れておくと、急な収入減にも耐えられる。

いま現役でしっかり働けている人もいつかは定年を迎え、収入が落ち込む時がやって来ます。

もしかしたらそう遠くない将来、怪我や病気で仕事を離れる可能性だってありますし、社内の人事異動や転職で収入が下がることだってあるかもしれません。

そんな時、毎月めいっぱいの生活をしていたら変化に対応できるでしょうか?

万一の時に健康保険から受けられる傷病手当金は給与の2/3程度労災でも補償は8割が限度です。(どちらも非課税所得になります)

せめて収入の2〜3割は残せるような生活設計が理想ですよね。

 

高収入の方であっても油断は禁物です。

時には自分へのご褒美と称して豪華な食事やブランド品に手を出すことは良しとしましょう。

ですがローンなどの固定費はなるべく最小限に抑えるのが鉄則です。

というのが私自身も収入に合わせて無計画な生活を送った結果、痛い目にあった経験があるからです。

たとえ月収100万円の会社員でも、毎月の生活費に30万円もかける必要なありませんよね。

会社が倒産したとたん、真っ先に生活が成り立たなくなります。

慌てて仕事に就いたところでかつての生活水準を維持することは困難だし、かといって固定費をすぐに減らすことはできません。

貯金をどんどん切り崩していきながら、少しずつ生活レベルを落としていきました。

人は手に入れた快適な環境や生活水準を手放す際、大きなストレスや不安を感じてしまいます。

ですが同時に順応できる生き物でもあります。

私も大好きだったお酒の回数を節約の為に減らした結果、次第にお酒に弱くなり、今では飲みたいと思うことがなくなりました。

私の知人にはわずか6万円の国民年金だけで生活し、その中でも徹底的にムダを省いて毎月1万円も残しているツワモノがいます。

なにもそこまでしてくださいとは言いませんが、結局貯金できるかどうかはその人次第。

貯められないのは収入のせいではなく、本人の心構えでしかありません。

普段から低コストな生活を意識していれば、何かあってもあなたの暮らしは大きく揺らぐことがありません。

 

まずはムダの見直し、足りない部分を副業で補う。

ここまでお金をしっかり残していくための支出コントロールについてメリットをお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

まとめるとポイントは次のようになりますよね。

・働いて稼ぐよりもムダな支出を省くほうが少ない労力で大きな効果がある。

・支出コントロールに特別な能力は必要なく、誰でもすぐに実践できる。

・支出を抑え家計にゆとりを持たせておくと、不測の事態にも対応できる。

冒頭でもお話したように私は副業には大賛成ですし、否定するつもりは全くありません。

ですが本気で将来に向けて貯蓄を始めたいと考えている人はまず家計を見直しましょう。

できることなら自分のライフプランニング表を作り、目標の人生設計にどれだけの資金が必要なのかを把握したうえで、可能な限りの節約を。

さらに支出の管理をしたうえで足りない資金について、副業や資産運用といた手段を講じてみてはいかがでしょうか。